リブ織りのまま・・・
「……もう、いいよね?」
奥さんの声は、甘えるように震えていた。
それは許しではなく、“お互い、もう止まれない”ことの確認だった。
白リブソックスがぼくの腰に絡む。
柔らかな布越しに、あたたかく、しっとりと密着してくる感触――
すでに、その足だけでぼくは限界寸前だった。
「ほんとは、最初から……こうなるの、期待してた」
彼女はそう言って、そっとぼくに身を預ける。
手を伸ばせば、ニットの下の肌が、すぐそこにあった。
でも、まずは足元から。
あの白く、くたびれたソックスに、指先を添える。
「脱がせないで……このままが、いい」
彼女の囁きに、心臓が跳ねる。
ゆっくりと、奥さんの脚を開く。
ソックスに包まれたままのふくらはぎが、ぼくの腰に沿って滑っていく。
「……見て。ね、まだ履いてるよ……白いの。
ずっと、あなたが欲しかったこれ――そのままだよ」
体が重なる。
手が触れ、唇がふれあい、息が絡み合う。
リブ織りのソックスに包まれた足が、腰に巻きついたまま――
ついに、境界を越える瞬間。
「……あっ……だめ、ほんとに……入ってる……っ」
彼女の声は、驚きと快感と、背徳の入り混じった響き。
でもその脚は、離れない。
むしろ、ぎゅっとしがみつくように、ぼくを引き寄せてくる。
「白ソックス、履いたまま……しちゃってる……」
彼女の目には、涙が滲んでいた。
でも、それは後悔ではなく、興奮と、すべてをさらけ出した快感の証。
ぼくたちはそのまま、
何も脱がさずに、ただ“白い足”だけがつなぐまま――
深く、深く、ひとつになっていった。
This website uses cookies.