濡れた夜、白ソックスのままで(後半)


濡れた夜、白ソックスのまま・・・

「もう……限界……っ」

ぼくの吐息が荒くなるのを感じ取ると、
七瀬さんは軽く頷いて、腕の力を強めた。

「うん……いいよ。全部……私の中に……ね」

最後の一突きが重なった瞬間、
熱いものが、一気に解き放たれた。

七瀬さんの中に――深く、深く。
そして、彼女はまるで包み込むように、しっかりとぼくを抱きしめた。

「……すごかったね」

彼女の吐息が、ぼくの耳元に降ってくる。
白ソックスの足はまだ絡んだまま、
くしゅっとしたシワが、ぼくの太ももに柔らかく触れていた。

「はぁ……ふふ。白ソックスのまま……こんなことになるなんてね」

七瀬さんは微笑みながら、ぼくの髪をなでた。
雨音はまだ止まず、部屋の中に淡いオレンジの光が揺れている。

「このこと……誰にも言っちゃダメよ?」と七瀬さん。

僕「……はい」

「じゃあ……秘密の続き、また今度ね」

七瀬さんはそう言って、もう一度そっと、ぼくに頬を寄せてきた。
ソックスの温もりと、彼女の肌の熱――それが、やけにリアルに残った。

つづく――


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