濡れた夜、白ソックスのまま・・・
「もう……限界……っ」
ぼくの吐息が荒くなるのを感じ取ると、
七瀬さんは軽く頷いて、腕の力を強めた。
「うん……いいよ。全部……私の中に……ね」
最後の一突きが重なった瞬間、
熱いものが、一気に解き放たれた。
七瀬さんの中に――深く、深く。
そして、彼女はまるで包み込むように、しっかりとぼくを抱きしめた。
「……すごかったね」
彼女の吐息が、ぼくの耳元に降ってくる。
白ソックスの足はまだ絡んだまま、
くしゅっとしたシワが、ぼくの太ももに柔らかく触れていた。
「はぁ……ふふ。白ソックスのまま……こんなことになるなんてね」
七瀬さんは微笑みながら、ぼくの髪をなでた。
雨音はまだ止まず、部屋の中に淡いオレンジの光が揺れている。
「このこと……誰にも言っちゃダメよ?」と七瀬さん。
僕「……はい」
「じゃあ……秘密の続き、また今度ね」
七瀬さんはそう言って、もう一度そっと、ぼくに頬を寄せてきた。
ソックスの温もりと、彼女の肌の熱――それが、やけにリアルに残った。
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