雨音の中で・・・
窓の外では、ぽつぽつと雨音が響いていた。
七瀬さんの部屋の照明は落とされ、間接照明だけが、薄くオレンジ色の影を作っている。
「夕方になると、急に冷えるわね……」
七瀬さんは、ぼくのすぐ隣に座っていた。
薄手のカーディガンの下、膝にはブランケット。
その下で、あの白いリブソックスが、少しだけ足先を揺らしている。
「……寒い?」
「ううん。なんかね……この感じ、落ち着くの」
七瀬さんは、ぼくの肩にもたれかかるように身を寄せた。
肩越しに感じる体温と、耳元にかすかに当たる吐息。
それだけで、鼓動が速くなるのがわかる。
「ねぇ……この前のこと、忘れてないよね?」
僕「……はい」
ぼくがそう答えると、七瀬さんの足が動いた。
ブランケットの中で、そっとぼくの股間をなぞるように――
白ソックスの柔らかい足先が触れてくる。
「今日も、ソックス……そのままよ」
くしゅっとした足首のシワごしに、肌を感じさせる絶妙な距離。
そのまま、彼女はぼくをゆっくりと押し倒すように、上にまたがってきた。
「……ほんとに、越えちゃうけど……いいの?」
僕「……お願いします」
言葉にした瞬間、七瀬さんの表情が、微かにほころぶ。
「ふふ、ずっと待ってたの。こうなるの」
リブソックスのまま絡まる脚。
つま先がぼくの体を伝って滑るたびに、
これまでの“寸止め”とは違う、完全な主導権が彼女にあるのを感じる。
そして――
ついに、七瀬さんはリブソックスの足でぼくの太ももを挟みながら、
ゆっくりと、自分の体を重ねてきた・・・・・・・。
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