白ソックスの奥さまが気になり・・・・
「いらっしゃいませ〜、ポイントカードは……」
その声を聞くたびに、自然と胸がざわつく。
週に何度も通っている、近所のスーパー。
そこでレジを担当している**“白ソックスの奥さま”**が、ぼくの視線の的だった。
歳は……たぶん三十代後半。落ち着いた雰囲気で、どこか品のある人妻。
けれど、制服の下から覗く脚元には、
なぜかいつも――白のリブソックス。
くしゅっとした履き方。
かかとが少し黒ずんでいて、でもそれが生活感を滲ませていて。
それだけで、どうしようもなく惹かれてしまっていた。
ある日――
「……あの、ご近所さん、ですよね?」
買い物袋をまとめていたとき、ふいに声をかけられた。
見上げると、彼女がエプロン姿のまま微笑んでいる。
「よく見かけるなって思ってたんです、うちのマンションにもたまにいらしてますよね?」
ドキッとしながらも、なんとか会話を続けた。
ふと視線を落とすと、彼女の足元――
白ソックスに包まれたつま先が、ほんの少し地面をトントンと弾んでいた。
「あ、今日……けっこう蒸れてるかも。靴の中、すごく暑くて……」
そんな一言に、鼓動が一段と速くなる。
「……良かったら、お茶でもどうですか?
着替える前に、ちょっとだけ……」
彼女はそう言いながら、自分の足元をちらっと見て、笑った。
「……こんなの、変ですよね。
でも、ちょっと……誰かに見られたかったのかも」
次回につづく・・・
This website uses cookies.