壊れる音、ソックスのままで
「もう……ダメ……我慢できない……」
七瀬さんの声が、少し掠れていた。
足でぼくを弄ぶように焦らしていたはずの彼女が、
今ではぼくの首にすがりついて、身体をくねらせている。
「私も……入れてほしいの……お願い……」
白ソックスを履いたままの足で、
自分のスカートの奥を器用に押し上げながら、
七瀬さんは、腰をぼくの上にゆっくりと落とし始めた。
「ん……っ……ぁ……」
下着の隙間から、ぬるりと濡れた熱がぼくを包み込んでくる。
すでにとろとろに溶けていた中が、
ぼくをずぶずぶと奥まで飲み込んで――
「やっ……だめ、そんなに……奥まで……っ」
七瀬さんの声が甘く跳ねる。
それでも彼女は止まらず、自ら腰を押しつけてくる。
白いソックスが絡む脚は、まるでぼくを逃がさないように締めつけてくるようで――
それがまた、異様なほどいやらしくて、たまらなかった。
「このまま……全部、出して……中に……欲しいの……」
濡れた音、熱い吐息、柔らかくぶつかる身体。
そして、白ソックスだけが妙に鮮やかに、視界の隅で揺れていた。
「七瀬さんっ……もう……!」
「いいよ……っ、私の中に……全部……っ!」
その瞬間、世界がはじけた。
――余韻へ
しばらく動けないまま、ふたりは重なり合っていた。
白ソックスは――今も彼女の足に履かれたまま。
けれど、その先はもう、濡れてしまって、
最初の“清楚さ”すら霞んで見えるほどだった。
「……また、しちゃったね」
七瀬さんは、少しだけ寂しそうに微笑んで、
ぼくの髪にそっと指を通した。
「でも……もう、止まれないかも」
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